【趣 旨】
海上、港湾施設を運営使用するうえで、安全で効率の良い浮体ならびに周辺施設の在り方など、新たな利用の可能性とその取り組みについて、今回はご発表、ご紹介を頂きます。
【プログラム】
15:00~15:05 開会挨拶 国際海洋科学技術協会 会長 増 田 光 一
15:05~16:05 小林伸司、塩田沙代 清水建設委株式会社
テーマ:
海洋未来都市構想「GREEN FLOAT」と水上利用活性化を目指す「ブロック浮体」について
概 要:
2008年、清水建設株式会社は、未来構想「シミズ・ドリーム」の第一弾として海洋未来都市構想「GREEN FLOAT」を発表した。この構想は、太平洋上の赤道直下に直径3,000メートルの巨大な浮体式人工島を建設し、住居、オフィス、植物工場からなる高さ1,000メートルの逆円錐型タワーを島の中央に設置するものである。太陽の恵みが多く台風の影響が少ないこの地域の特性を利用し、完全自給自足の都市として、一つの島に約5万人が暮らすことができる。
GREEN FLOAT実現に向けた活動を進めるなか、浮体市場の創出が必要であると感じ、2021年、同一規格の小型浮体を組み合わせることで様々な面積や浮力を持つ浮体地盤を簡単に構築できる「ブロック浮体」の技術開発に着手した。2023年にはブロック浮体の実証実験を浜名湖で開始し、技術実証を行うとともに実証実験施設を浮体建築のショールームとしても活用した。実証実験施設でのヒアリング活動を基に、現在はブロック浮体の商用化に向けた検討を行っている。
本講演では、海洋未来都市構想「GREEN FLOAT」から始まり、ブロック浮体による浮体建築構想
に繋がる当社の取組みについて紹介する。
16:05~17:05 閑野高広、森結紀納 寺田倉庫株式会社
テーマ:
浮体による水上空間利用の最前線(案)/天王洲アイルにおける寺田倉庫株式会社による水
上空間利活用について
概 要:
天王洲アイルは、1980年代を代表した民間主導による大規模ウォーターフロント開発
の1つであったが、ここを拠点とする寺田倉庫㈱にとって、本エリアの持続可能な発展の如何は、社業にとっても重要な生命線と捉えている。そのため、これまで当社としては、陸域にある既存倉庫ストックとその目の前に広がる水域を一体と捉え、それまでの日本にはないが、欧米ではトレンドになりつつあった水辺の街づくりに向き合ってきた。エポックとなった1997年の「T.Y. HARBOR」の開業を皮切りに、一般的な桟橋施設に留まらない浮体施設としては、2006年水上ラウンジ「WATER LINE(現:T.Y.HARBOR RIVER LOUNGE)」、2016年水上イベント船「T-LOUTUS M」、2020年の多目的船「PETALS TOKYO」 に至るまで、浮体施設としての法的成立から利用用途、建設(建造)係留も様々に、継続的に実現させてきた。本講演では、この間、およそ30年、こうした時間的経過を踏まえて、ここから見えてくるこれからの水上空間利活用について言及したい。
17:05~17:10
閉会挨拶
17:15~19:00
交流会